2007/06/27
日本時間 11:10
国際決済銀行年次のレポート(BISAnnual Report/アニュアル・レポート)
気になる記事。
明らかに円の対外的価値の低下には異常な何かがあると指摘した。
「 clearly something anomalous in the ongoing decline in the external value of the yen 」
投資家が円の大幅な上昇を見込んでいないとした上で、
引き締め的な金融政策が状況を是正する。
「 redress 」
日銀の追加利上げが円安に歯止めを掛ける可能性があるとしている。
わずか2日間で円がドルに対し10%上昇し、
キャリートレードよる大きな損失をこうむった。
また貿易加重平均でのユーロ高。
これら3つの為替トレンドが形成された理由として,
金利差と継続するキャリートレードのさらなる積み上がりが挙げられている。
「Interest rate differentials&the continuing build-up of carry trades 」
アジア地域の石油生産国における外貨準備高の増加は、
通貨高に限定的な影響を与えたに過ぎない。
世界経済の不均衡は、
金融市場のボラティリティに、
対処せざるを得なかった為替にある程度影響し、
アジア諸国など貿易黒字国の通貨の調整が明確に進まなかったとの認識を示唆。
中銀の外準管理に対しては、
金融市場に潜在的な意味があり、
中銀にとっては試練をもたらす。
との見通しを表明。
※ 市場では、
レポートの内容が、
円安に対しけん制を行なったとして話題となる。
LTCMが破綻に追い込まれた1998年秋を例に挙げ、
市場に向け円キャリーに対しての警鐘を鳴らした。
※ 国際通貨基金(IMF)の公表したレポートでも、
「スイスフランによるキャリートレードは注意深く監視しなければならない」
と指摘。